学校図書館担当者のための情報館
小学校1年生向け学校図書館オリエンテーション
ここに示したのは一例です。これを参考に各学校の事情に即して実践してください
概要
【目的】
図書館は本がたくさんあって楽しい便利なところであり、担当者には何でも聞けることを児童に知らせる
【時期】
4月中、できれば各学期始めに実施する
【伝える内容】
- 図書館の働きと担当者
- 図書館のきまり(開館日、開館時間、貸出冊数など)
- 貸出・返却の仕方
- 本の場所
- 児童が興味を持ちそうな本の紹介
オリエンテーションの流れ
Step1 計画(Plan)
- 全体のオリエンテーションの計画を司書教諭と学校司書が打ち合わせをする
- 学校司書が具体的にクラス担任と打ち合わせをする。ねらいや内容・方法、クラスの状況等を確認する
- 読み聞かせをする場合は絵本を選定し準備をする
- 説明のためにカードを作成するとよい
館内図、開館時間、貸出冊数、マナー等 - 説明時間は10~15分とする
- 貸出ができる準備をしておく
- 1年生への本の貸出開始は、遅くとも5月の連休明けには行いたい。児童の貸出記録や読書記録の方法は、学校の方針に基づいて司書教諭と相談して決める
- 本に関心がない児童には、寄り添って興味・関心を引き出す
Step2 実行(Do)
時間:45分
- クラス担任が児童をつれてくる
- 挨拶をする。学校司書の自己紹介および、学校図書館と学校司書の役割について説明する
- 開館時間と利用のマナーを伝える
- 本を借りられる時間は......
- ここにあるのは「みんなの本」だから汚れた手でさわらない、ページを折らない
- 絵本の読み聞かせをする
- 館内探検をする
カウンター、展示棚
特に、絵本、動物の本・図鑑、お話の本の場所を伝える
担任との打ち合わせのなかで特に要望がある場合はその書架を紹介する - 児童が自分の好きな本を探して読む
読みたい本を見つけられた児童から席に座って読み始める。読後は本を書架に戻すのではなく、ある場所を決めて返却させる
あるいは貸出をする。
Step3 評価(Check)
- 事後の図書館利用における児童の行動を観察したり担任から児童の様子を聞いたりする。
児童の図書館の理解が深まったか - 児童の当日の様子から、読み聞かせに選定した絵本は適切だったか
Step4 改善(Action)
次回あるいは次年度に向けて改善する
こんな工夫があります
- 児童には他の事に気が回らないように、「手ぶら」で図書館にきてもらうとよい
- 学校図書館担当者(館長、司書教諭、学校司書、図書主任等)の似顔絵や写真を壁に貼ったりカウンターに飾ったりしておくとよい
- 図書館の愛称やキャラクターがあれば紹介する
- 説明には,クイズ形式も含める
- 説明のためのカードは自作するほか、市販の資料も利用できる
- 児童の声が大きい時は,声のモノサシとして「ゾウの声」「ネズミの声」などの形容で注意を促す