学校図書館担当者のための情報館
払出しした図書はどうしていますか?
2021年11月1日作成
年度末は学校図書館の蔵書を整理するところも多いと思うけど、古くなったり、置くスペースがなくなったりした本はどうしたらいいの?
情報が古くなったり汚破損により使えなくなったりした本は、自校の「廃棄基準」に照らして「廃棄」するのよ。
えっ、「廃棄基準」はどこの学校にもあるの?
どこの学校にもあるとは限りませんが、廃棄する本を個人の評価で決めるのではなく明文化された「廃棄基準」があるといいですね。
全国学校図書館協議会で「学校図書館図書廃棄規準」を発表していますから参考にし、各学校で自校の廃棄基準を作ってみましょう。古くなっても廃棄しない本もあるんですよ。
また、廃棄の時には蔵書の配分比率なども考慮したいですね。
▼学校図書館図書廃棄規準
▼学校図書館メディア基準
※いずれも全国学校図書館協議会作成
図書が備品の場合、廃棄する際は、廃棄リストを作成して校長に承認してもらい、教育委員会に提出してOKが出て初めて廃棄することができます。
払出しした本はどうするの? あまり汚れてない本もあって、「もったいないなぁ」って思うことがあるよ。そんな本は子どもたちにあげてもいいの?
書庫や空きスペースがあれば、閉架図書としてしばらく置いておくこともできるわね。
学級文庫の本にしたり,希望する子どもにあげたり,読書まつりのときの古本市にだしたりしている学校があると聞いたことがあるけど、「使用できなくなった」と判断された本を学級文庫に置くのはどうなのかしら?
学校図書館の本は、公費で購入しています。除籍した本の処分の方法は、資源回収や書店組合に依頼するなど、各自治体のルールに従いましょう。
ルールがない場合は、学校の管理職、司書教諭、図書館担当教員などに相談しましょう。
その時決めた自校のルールは明文化して、他の教職員と共有しておけるといいですね。
本ではなく雑誌の場合は、
保存期間がすぎた古いものは子どもたちにあげている学校もあるみたいね。
小学校や中学校では、雑誌は登録しないで蔵書扱いにしていない学校が多く、本より厳密ではないようです。
保存スペースの問題もあって、保存期間を3年や5年と区切っている学校もあります。
払出ししたあとの雑誌は「ご自由にお持ちください」としている例もあります。
また、雑誌の付録は、図書委員会の行事や読書推進活動の景品などに役立てていることも多いようです。
いずれも、本の除籍と同じように、教職員と相談して決めるといいでしょう。
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