「学校図書館調査」の結果

全国学校図書館協議会では、全国の学校図書館関係者の協力によって、1963年より学校図書館調査を毎年続けています。

2023年度学校図書館調査

2023年度の調査の結果がまとまりました。
調査する項目には、毎年調べるものと特設したものがあります。「蔵書」「経費」は毎年調べています。今回の調査で特設したものは、「開館状況」「図書の貸出し」「図書の廃棄」「学校図書館活用」「読書指導年間計画」「図書委員会の活動」です。 ※2021年度調査まで毎年調査していた「職員」に関する項目は、間隔をあけて定点調査とすることとしました。

2023年度調査の結果では、2023年度の平均蔵書冊数(1校あたり)は、小学校9,965冊、中学校12,244冊、高等学校26,534冊、2022年度決算の平均図書購入費(1校あたり)は、小学校46.8万円、中学校65.7万円、高等学校76.8万円となっています。
「学校図書館図書整備等5か年計画」で地方財政措置されている図書予算が、他に流用されないできちんと図書費として予算化されるように、さらに働きかけを強めていく必要があります。

2023年度学校図書館調査概要

調査者:全国学校図書館協議会
調査時期:2023年6月
調査対象:全国の小・中・高校から都道府県ごとに3%無作為抽出
回答校数および回収率:小学校302校(48.4%)中学校179校(52.5%)高校110校(59.1%)
調査項目:

  1. 蔵書に関する調査《蔵書冊数/購入冊数/廃棄冊数/新聞・雑誌購読数》
  2. 図書館経費に関する調査《図書館経費/図書購入費/図書以外の資料購入費》
  3. 開館状況に関する調査《1週間のうち何日開館しているか/1週間で何時間ぐらい開館しているか/開館日には全児童生徒が利用できるようになっているか》
  4. 図書の貸出しに関する調査《貸出しを行っているか/1回に同一利用者に対して貸出す冊数/貸出しの期間》
  5. 図書の廃棄に関する調査《成文化した廃棄基準があるか/2022年度に図書を廃棄したか/廃棄しない理由》
  6. 学校図書館活用に関する調査《学校図書館の活用が年間指導計画に位置づけられているか》
  7. 読書指導年間計画に関する調査《読書指導年間計画は作成されているか》
  8. 図書委員会の活動に関する調査《組織上の位置づけ/委員の選出方法/委員の任期/どのような活動をしているか/指導はだれが行っているか/話し合いの頻度》

なお、「2023年度学校図書館調査」全項目の結果と分析は機関誌『学校図書館』2023年12月号に掲載していますのでご覧ください。


過去11回の学校図書館調査結果の推移(2013年度調査~2023年度調査)

平均蔵書冊数

小学校中学校高等学校
2013年度9,745冊10,971冊25,400冊
2014年度9,601冊11,874冊25,524冊
2015年度10,252冊11,929冊25,347冊
2016年度10,217冊11,916冊27,561冊
2017年度9,941冊11,985冊25,572冊
2018年度9,856冊12,585冊25,787冊
2019年度10,335冊11,579冊27,204冊
2020年度9,854冊11,259冊27,734冊
2021年度9,626冊12,048冊25,813冊
2022年度10,033冊11,323冊27,378冊
2023年度9,965冊12,244冊26,534冊

図書購入費

小学校中学校高等学校
2012年度決算54.0万円68.9万円80.9万円
2013年度決算52.7万円73.8万円82.0万円
2014年度決算54.5万円74.3万円86.4万円
2015年度決算49.8万円71.8万円85.4万円
2016年度決算52.6万円67.0万円73.9万円
2017年度決算48.9万円68.0万円73.4万円
2018年度決算49.8万円58.7万円80.2万円
2019年度決算47.5万円57.6万円81.3万円
2020年度決算47.0万円59.8万円71.7万円
2021年度決算47.0万円59.0万円82.9万円
2022年度決算46.8万円65.7万円76.8万円